「白衣性恋愛症候群RE:Therapy」全キャラのグッドエンドまでプレイ。
開発は工画堂スタジオ。販売はサイバーフロント。
元々はPSPでの発売だったらしいんだけど、今やPSVitaでも遊べるので俺はそっちで遊んだ。確かセールしてたんだったかな?
サイバーフロント亡き今でもセールなんてしてくれて感謝。
本作は「百合ヶ浜総合病院」の内科病棟の新人看護師「沢井かおり」を主人公とし、その病棟の看護師や患者との交流を描いた医療百合ノベルゲーム。
選んだ選択肢によって個別ルートに行ったりするオーソドックスなシステム。
俺は医療ものだと漫画「ブラック・ジャック」くらいしか知らないけど、あっちは外科だがこっちは内科。
ゲーム的な脚色無しで、吐くわ漏らすわ死ぬわで大騒ぎする話が普通に出てくる。
「生きているから血も出るし汚れ物も出る」って何のセリフだったかな・・・。
本作は本職の看護師がシナリオライターを担当しているらしく、リアルな病院の内情が描かれている。
「ナースキャップは院内感染の元になるからかぶらないのが主流」
「心不全の人に点滴をしすぎると心臓に負担がかかる」
「便培養検査で入れる穴を間違える」
なんて面白い話がたくさん。
百合ゲーよりむしろこっちの病院話の方が本筋じゃないかなと思う。
ゲーム中にはTIPSがあり、ステルベンとか知らない専門用語が出てきても意味をその場で調べられるので安心。
主人公のかおりは新人とはいえかなりのポンコツで、基本的に一般人と同程度の知識しか持っていない。
学校で何を習ってたんだと言いたくなるが、おかげで一般人の我々もスムーズに話に入っていける。
患者さんへの処置や検査にはそれぞれ理由があって、それが何の目的で行われているのかをかおりと一緒に学べる。
新人がミスしまくって迷惑をかけまくって叱られるのもリアル。
かおりがポンコツな代わりに百合ヶ浜の先輩看護師はベテラン揃いで、一部ヤバい人を除いて信頼できるプロばかり。
看護師として、患者のために何が出来るのか、看護とは何なのかを言葉や行動で教えてくれる。
患者の事を知って先の事を予測し、想定される悪い状況を避けるように動く。
この辺普通に仕事する上でも勉強になる部分が多いと思う。
職場の山之内さんはホントに尊敬できる(ただし職場限定)。
そんな熱血医療もので済んでくれてもよかったのに、それで済まないところが白恋の恐ろしいところ。
女性同士で付き合うのが当然の世界観で、女性同士の結婚の話まで出てきちゃうのは百合ゲーなのでまだいいとして、そんなのが気にならないくらいキャラのクセが強い。
まともなのはあみちゃんとはつみさんくらいで、他は言葉の暴力を通り越して言葉の狂戦士という表現がぴったりの堺さんや、ひねくれすぎてプライベートの言動がクズすぎる山之内さん、
そしてある意味本作を代表するキャラクターであるクレイジーサイコレズことなぎさ先輩のインパクトがヤバすぎる。
同僚にいたずら電話や死ね死ねメール送るの普通に恐すぎるし、ルートによっては病院から飛び降りるのもヤバいしあげく監禁って常人の行動じゃない。
あの人かおりが誰とくっつこうが全員刺すでしょ!なぎさ先輩がいる限り全ルートバッド確定だよ!
もうこの人外科に行ってもらったほうがいいよね・・・。
そんなインパクトも含めて俺はこのゲームめっちゃ気に入りました。
人の命を預かる責任の重さと、それに対する心構えみたいな話が出るたびにちょっとうるうるしてたくらい。
いやもうね、本当に好きなんよ、このゲーム・・・。
個別ルートの難易度が妙に高くてルートに入りづらかったりやたらバッドエンド行ったりするけど、それでも好きなんよ・・・(攻略見た)。
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