【タイトル・ハード・価格など】
タイトル :ザナドゥ
遊んだハード :MSX版をPCのProjectEGGで
製作 :ファルコム
発行日 :1987年
価格 :EGGなら500円
【ゲーム概要】
リソース管理型RPG
【一言感想】
プレイヤーを甘やかしてくれない
【ごく個人的なお気に入り・不満点】
×敵が毒を落とすのだけはやめて・・・
ProjectEGGでMSX版の「ザナドゥ」をクリア。
地下迷宮に潜り、闇の世界のドラゴンを倒すのが目的のRPG。
ザナドゥは多機種に移植されているが、その中でも後発のMSX版は戦闘テンポの改善やBGMの強化が見られ、抜群に遊びやすくなっている(はず)。
今の基準で考えるとプレイに耐えるのはまずMSX版一択になるのではないか。
さて本作はRPGだが、現代のRPGと比べると全てが違う。
装備を整え、敵から奪ったお金で買い物をし、フィールドの敵と接触すると戦闘になるなど、基本的なところこそ同じものの、そのプレイ感はまるで別物だ。
とりわけプレイヤーに厳しいシステムが多く、何もしなくても減っていく食料、限られたアイテム、高い回復料金、最初から最後まで迷路、セーブにも金がかかる、穴に落ちただけで当然のようにハマる、レベルアップするほど必要資金が上がっていくなどなど・・・。
遊び方を知らない人にとっては右も左も分からないまま破滅に向かって突き進み続けるゲームだろう。
遊ぶほど楽になっていく今のRPGとは逆だと言える。
そのため遊ぶ上では今のゲームとまるで違う認識を持たなければならない。
これはゲームの中のキャラクターを成長させるゲームではない。
ルートを作るゲームなのだ。
限られたアイテムや資金をどこでどう使うか。それがこのゲームの本質といえるだろう。
成長するのはプレイヤーの方だというわけだ。
特にマップの構造やアイテムの効果などは知っていることが前提となる。知らなければそれを調べるところから始めないといけないのだ。
「ザナドゥ」は40万本のヒットを生んだそうだが、この厳しすぎるゲームが何故PCゲーム市場で大ヒットしたのか。
プレイヤーを甘やかすソフトばかりな現代と比べると、30年で人の価値観がどれだけ変わるかが分かって少し恐ろしくなる。
ザナドゥには数々の厳しい要素がありながらも、全体ではデーモンズリングやブラックオニキスなどの強力アイテムのおかげでバランスが取られており、必要な情報さえあれば苦労はするもののプレイヤーの戦略次第で十分クリアできるようになっている。
プレイヤーをただ甘やかすのではなく信頼し、あえて試練を与えることで成長を促すような、そんなゲームなのかもしれない。
膨大なデータの一つ一つから製作者の意思を感じる気がする。
攻略サイトフル活用だった俺が語ってもしょうがない気もするが。
関係ないけどあんな魔物だらけのところで武器屋とか経営してどうするんだろう・・・。
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