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我々は多くを失った  もはや取り戻すこともないだろう
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風のリグレット

忘れないうちに風のリグレットについて書いとくか。

 

「リアルサウンド ~風のリグレット~」は故・飯野賢治氏率いるワープが1997年に発売したセガサターン用アドベンチャーゲームだ。
ある意味有名なゲームなので内容について今さら説明はいらないかとも思うが一応説明しておくと、本作は世にも珍しい画面の無い音だけで進行するゲームである。

 

テレビゲーム(ビデオゲーム)はその名前の通り、生まれた瞬間からすでに映像と共にあった。
その映像は時が経つほどにより美麗に、より気持ちよく、より楽しく進歩を遂げてきた。
テレビゲームは始まりから今に至るまで常に映像と一体で、映像の無いテレビゲームなんて存在しなかったわけだ。(少しはあるのかもしれないけど)

 


そこへきてこの作品は一切の画面表示を廃して、映像の無い音だけのゲームという事で販売された。
俺が遊んだのは大分昔のことになるが、正直言ってゲームの内容自体は普通すぎて全然覚えていない。
なんとなくラブロマンス的な話だったなーくらいの印象だ。

 

ただ、それでもこのゲームは俺の中でとても大事なものになっている。

 

 

風のリグレットは画面も無いくせに4枚組みなのだが、パッケージの中には普通の説明書の他に点字の紙が入っている。
(実は説明書にも『天気のいい午後などに一気にプレイしてくれると嬉しいです』とか書いてあって、あまり普通ではないのだが)
点字、つまり目が見えない人への配慮だ。
このゲームは視覚障害者の人でも遊べるようにと作られたゲームなのだ。

 

始まりからして映像と共にあったテレビゲームの歴史の中で、「目が見えなくても100%遊べる」という考えから作られたものが果たしてあっただろうか。
いや、テレビゲームに限定せず全てのゲームで考えたとしても、ほとんど無いのではないだろうか。
誰もやらなかった事を堂々とやってのけた、そんな「風のリグレット」が俺は大好きだ。

 

 

 


パッケージにはなぜかハーブの種が封入されている。
こういうところも好きだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


そろそろゲームのことを語ろうか。第2回『リアルサウンド ~風のリグレット~』 


飯野賢治氏が生前書いたブログ記事。

 


また、視覚障害を持ったの人たちに向けたゲームというものは存在する。

 

 

上の記事の一文。
え・・・そうなの・・・。

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