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我々は多くを失った  もはや取り戻すこともないだろう
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SCE_2 感想


SCE_2
http://kawasakibu.web.fc2.com/sce2/





巷で話題の問題作。
ネタバレへの配慮はなし。
SCE1は未プレイ。

 

 


 


















一見すると、穴を掘って素材を集めて装備を合成し強化していくオーソドックスなアドベンチャーゲームだが、そんな認識が続くのはごく僅かな時間だけ。

 

 

 

 

世の中にあるゲームは、そのほとんどが整合性を取ろうと色々気を使っている。
矛盾のないストーリー。適切な(=意図した通りの)ゲームバランス。親しみやすいキャラクター。そういうゲームを作ろうと考えている。
それは想定しているプレイヤーに楽しんで欲しいという想いからだよね。きっと。
その前提にあるのは、整合性の取れていない、「矛盾があり、ゲームバランスが適切でなく、キャラクターに共感できないゲーム」をプレイヤーは楽しむ事が出来ない、という考えだよね。

 

でもそれって本当にそうなのかね?
「矛盾があり、ゲームバランスが適切でなく、キャラクターに共感できないゲーム」を、本当にプレイヤーは楽しむ事が出来ないのか?
だってゲームなんて所詮は創作物で、作者の考え一つで世界の法則をどうとでも変えられるんだよ?
だからたとえ整合性が取れていなくても、極端な話ゲームが進行さえすれば、ストーリーが意味不明だろうが、アイテムを無限に生成出来てしまおうが、登場人物が変な話ばかりしようが、ゲームとしては進行可能なはずだし、実際可能だよね。
で、問題はそれが楽しいかどうかというところで、それを知りたい人にはこの「SCE_2」がまさにうってつけというわけですよ。

 

 

主人公であるリアスは地下で穴を掘る「モグラ」というグループの一員で、モグラは一定人数を単位としてグループ分けされていて、他のグループとの繋がりも連絡手段もない。
ところがこのゲーム、ストーリーを進めると何の脈絡もなく仲間が増えていく。
新しい仲間は前から居たと言い、一人はそいつの事を知っていると言う。一人は覚えていないと言う。
なぜ前から居たはずの仲間を覚えていないのか?全く意味不明。
とりあえず気にしない事にしてゲームを進めれば、今度はあるキャラクターが死ぬ予定というメッセージがいきなり表示され、実際その通り死んでしまう。








このゲームは仲間を連れていく事で能力値にボーナスが入るんだけど、死んだキャラは当然連れて行けなくなる。
まあそれは別に平気なんだけどね。俺は。
このゲーム穴掘りがホントに楽しくて、穴掘りと合成が出来れば俺としては満足だったから。
女の子も可愛いし。

 

でももっと進めると、合成担当のキャラが死ぬ、
え?いやさすがにそれは困るよ。
だってこのゲームは素材を集めて装備を合成し強化していくオーソドックスなアドベンチャーゲームのはずでしょ?
 合成が出来なくなったらこの先どうなるのよ。

 


・・・といった具合で、このゲームの進行は実にメチャクチャだ。
この時点で俺は「この作者はプレイヤーをバカにしてるな」と思ってて。
それで一番辛かったのが「散りゆくいまを座して過ごす」を遊んだ時だな。
楽しかった穴掘りを止められて、やりたくもないミニゲームをプレイするも解けず、公式サイトを見に行けば「困ったら人に聞く」の文字。
数々のゲームをクリアしてきたベテラン(失笑)である俺に攻略を見ろだとぉー!?
バカにすんじゃねえ!絶対自力でクリアする!と意気込むも結局解けずに攻略見たんだけど、クリアしたら追い打ちの様に意味不明な会話。
この時点で俺は「この作者は完全にプレイヤーをバカにしてるな」としか思えなくて、新しく出たゲームも難しそうだったしそこで一旦プレイをやめたんだよね。
自分の情けなさにもうんざりしたし。

 


で、作者のブログとか読んでたら全然バカにしてるつもりじゃなくってむしろ素でやってるのが分かって。
女の子も可愛かったしここで諦めるにはまだ早いと思ってプレイを再開した。
まあそこからの展開も最後まで「理不尽で矛盾のある納得できないゲーム」って感じだったけど。

 

 

読む限りだとストーリーはちゃんと作者の頭にあるんだけど、そのストーリー自体がメチャクチャなのと分かりやすく伝える気が全く無いので話が意味不明になってるんだな。
ただその中で一つだけ確かそうな事は、SCE_2はゲームだっていう事。
not_worldの中の女の子がそう言っていたから。







これはつまり「SCE_2はゲームである」と同時に「not_worldはゲームではない」という事を言いたいわけだよね。

 

でも正直俺には、not_worldもゲームとしか思えなかったんだよな。
not_worldの女の子が「SCE_2はゲームだ」とか言ったとしても、「いやアンタもゲームだけど」みたいな。
でもその時俺は、ほんの一瞬、ほんの僅かな間だけだけど、not_worldをSCE_2より現実に近いゲームと位置付けた。
その時だけnot_worldは「ゲーム(SCE_2)よりも現実に近いゲーム」になった。

 


これってもしかしたらゲームが現実世界に侵攻してきた証だよな。
ほんの僅かとは言えこちら側に一歩踏み込んできたんだから。
古くはたまごっちやバーコードリーダー、最近ならポケモンGOとか、何かと現実世界に出てきたがるゲームはこれまでにもあったけど、ここまでゲーム的なアプローチで現実世界に侵攻してきたゲームは俺は初めて見たなあ。
だってこのゲームのパソコンのモニタの中から一歩も出てないもんな。ただウインドウを2つ使っただけ。
それでここまでゲームの枠を意識させるんだから、その演出の妙は大したものだと思った。






 

 

 

 


 










 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


そういえば俺「双葉の歌姫」も買ってあるんだった。
そのうち遊ぶか。

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