「最近イケてるSTGが少ねえなあ・・・」とお嘆きの読者諸君!朗報だ。
フリーゲーム「MARISA MATRIX」をご紹介しよう。
「MARISA MATRIX」は「Y-NRG SYSTEM」製作の東方二次創作フリーSTGだ。2009年頃の作品。
縦スクロールのドット絵弾幕シューで、知る人ぞ知る作品「マーズマトリックス」をモチーフにしている。
うーむ、しかしまさかマーズマトリックスとはな・・・目の付け所がスパークだぜ。
説明しようッ!マーズマトリックスとは、タクミ製作の弾幕STGだ。元々はアーケードで、後にDCにも移植されている。
DC版のパッケージに踊る「弾丸地獄」のコピーの通り、半端じゃない難易度が話題になる作品だ。
マーズマトリックスでは敵弾を吸着して跳ね返せる「モスキート」という特殊なシステムが軸となっている。
これはゲージを消費して一定時間無敵になり、敵弾を吸い込んで自機の移動と反対の方向に射出、反撃を行う攻防一体のシステムだ。
モスキートのゲージは時間経過で回復するため、比較的連続で使うことが可能。
こう聞くと一見初心者に優しいユーザーフレンドリーなシステムに見えるが、アケシューなので当然そうはいかない。
モスキートで弾消しが出来るのを良いことに、常に避けられない程の敵弾で画面が埋め尽くされているのだ。
モスキートは使ってもすぐゲージが回復して再発動が可能なのだが、再発動までには僅かながらのチャージ時間が発生する。
一方敵の弾幕は避けられないレベルの激しさで切れ目なく襲い掛かってくる。
チャージが溜まるまでの時間をどう凌ぐか・・・?決まっている。どうにかして避けるしかない。
高速・高密度の弾幕を前に、モスキートのゲージはあっという間に無くなっていく。
そしてなおも襲い来る弾幕を涙目でかわし続ける様は、まるで酸素が少ない状態でアップアップしながら泳ぐ水泳のようなもの。
このゲームほど「安全」という言葉から程遠いSTGを俺は知らない。
つまりモスキートとはなるべくガチ避けを減らすための手段であって、最終的には激しい弾幕を自分の腕だけで切り抜けられなければならないのだ。
高レベルのガチ避けスキル必須。これがマーズマトリックスが高難易度と言われる所以である。
で、そのモスキートシステムはMARISA MATRIXにも搭載されている。
こんな難しそうなシステムをよく実装したもんだと感心してしまう。
コアなゲームをモチーフにするコア野郎の考えることなんて知れていて、当然激しい弾幕も再現済み。
全3面とコンパクトながら、悪魔の様な激しい弾幕でプレイヤーを地獄の淵に叩き込んでくれる。
モスキートを搭載する技術力も素晴らしいが、美しいドット絵も見所だ。
特に背景の植物が非常に良い味を出している。
ちなみに音楽についてだが、俺の環境では何故か再生されなかった。
MIDI音源を使っているからだろうが、ゲームプレイ時以外では普通に鳴るのでこのソフト側に問題がある気がするが、詳細は不明。
まあBGM無しでもプレイには支障ないので安心だ?
元ネタ通りの高難易度で、これを書いている時点でも未だにクリア出来ていない。
とにかく弾幕が厚くて速い。
1・2面はまだ進めるのだが、3面はマジで難しい。特にラスボスが鬼。
プラクティスモードも無いので、常に通しプレイなのが結構辛い・・・。話長いし。
攻略のヒントになるリプレイも搭載されているが、なんとラスボス途中でゲームオーバーになっている。
つまりこれは「甘えんな。自分で解け。」ってことだ・・・クソッ!これだからマニアは分かりすぎていていやになるぜ。
というかこれはDC版のヒントリプレイが途中でミスっていたののオマージュなのか?
【はみだし感想】
・「用意はよろしいですか?」のシステムボイスかっこよすぎる。
・1UPの獲得音が元ネタと似てる。こだわるねぇ。
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